挑む人

芸能という不安定な道で生きていく / 三線奏者 仲嶺良盛さん

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 沖縄の伝統芸能である「組踊」の地謡として活動しながら自主公演なども主催し、将来的に組踊に特化した劇場を建てることを目標に、組踊のスキルを磨き続けている沖縄芸術大学大学院2年次のゲストにお迎えして、お話を伺っていきました。

組踊について

ー組踊とは

日本の芸能として登録されているうちの1つで、沖縄独自の衣装を着た役者のセリフと所作に地謡(じうたい)が琉球古典音楽を奏でる、約300年前に作られた伝統芸能(演劇)です

沖縄が琉球王国だった頃、王様が変わった時に中国からくる遣いをおもてなす儀式のうちの、最大のおもてなしがこの組踊だったと言われています。

組踊はセリフが特徴的で、方言とかではない古い沖縄の言葉で「八・八・八・六」のリズムでセリフが続きます。

イメージ的には短歌や俳句のような感じですね。

なので、セリフを作るのも難しくて、ストーリーも映画のように長いものを作るのは難しいですね。上演時間が長くなってしまうことは多々あります。

ー伝統芸能を始めたきっかけ

父と祖父がもともと芸者で、その影響もあって自分も13歳の頃から始めました。

小さい頃から父の楽屋とかでは「〇〇さんの息子さんですよね?」って感じで、少し有名人みたいな感じでその時は嬉しかったんですね。

でも、学校にいくと誰も芸能を知らないし、先生もそう言う話をしない。

その時に、「楽屋の中だけで知られてる自分は、何者なんだろう」って感じるようになって。

井の中の蛙になってるようで、恥かしい気持ちになってきました。

だから、その時は芸能の世界はそ正直嫌いでしたし、その道で生きていこうとも思ってなかったです。

ー考えが大きく変わったきっかけ

高校の時に、将来に対しての不安で眠れない日が続いたんですよね。

このまま卒業して、普通に公務員になって60歳まで働いて趣味で芸能をやる人生でいいのかと。

それよりは、生きるか死ぬかわからないけど、死ぬ気で芸能だけやってる人生の方が自分には向いてるのではないかと思い始めるようになりました。

人生は1回しかないですし。

そこから芸大を目指すようになって、職業にできるかもわからない芸能の道を選ぶことを決めました。

今は大学を卒業して、大学院を休学中です。

今後は芸能で飯を食っていける道を開拓するために色々取り組んでいるところですね。

ーどうしたら若い人たちにも「組踊」に対して興味を持ってもらえるか

おそらく、多くの人はあんまり概要すらつかめていないような感じだと思います。

あと組踊に触れることに少しハードルを感じてる人もいるんじゃないかと思って。

劇場で行われる演目は通常、1時間連続で行われるので、一度座ると椅子から離れられないんですよね。

ただ、それだと敷居を高く感じてしまう人も多くいると思います。

だから、そういったハードルを下げるために今は月に一度、自主公演という形で公演をしていて、トーク30分、演奏30分という形で講演会を行なっています。

これが、組踊を知ってもらうきっかけになればいいと思います。

「58組踊」という名前でやっていて、組踊入門の裏口的な位置付けにしたいと思っています

⇨「58組踊」の情報はこちら

ーここで少し演奏してみてください!

不安との向き合い方

ー芸能の道で生きていくということに不安はないか?

常に不安です。

泣きたくなるくらいの日もいっぱいあります。

寝たら治りますけどね(笑)

ーその不安とどう向き合ってるか

自分がやってることを、信じ続けることだと思います。

不安に思う時は、だいたい自分がうまくいっていない時なんですよね。

本番中に失敗したりだとか。

だから、そういう時こそ稽古を頑張るしかないんです。

不安だからこそ、もっと練習を頑張って能力を高める。

あとは、組踊という芸能で、能や歌舞伎の人たちと対等に話してる自分をイメージして自分自身を鼓舞するようにしています。

ー挑戦よりも“現実ばかり見てしまう”ひとにアドバイスを

最近までは、何かを投げ出してでも1つのことに集中した方がいいと思ってたんですが、身内の一人を見て、誰でもそういう風に1つに絞ることはできないということがわかりました。

なので、そういう方がいたらぜひ、1対1で飲みに行きましょう!SNSで僕にアポを取ってください(笑)

◆挑む人◆

月曜20時〜20時30分

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